(お客様から寄せられたインプレ、画像を車種別に掲載したものです。)

ハーレーダビッドソン1995年式FXD ダイナスーパーグライド 1340cc 取付時走行距離98,400km


■取り付け
・BLBはシート下フレーム左側の縦のパイプに両面テープとタイラップ2本で固定。
・ケーブル長は30cmにしてもらい、ごちゃごちゃの配線の下をくぐらせてバッテリー[−]端子に接続。
端子とフレームの間隔が狭いため付属のアダプターは使えなかった。





■総論
まず最初に車体が変わった。その後しばらくしてエンジンが活性化された。結果、重たいバイクを軽快かつ安全に操れるようになり、
もりもりしたトルクとスムーズに高回転まで吹け上がる速さの両方が手に入った。要するに、乗り易く速いバイクに変身して楽しさ倍増、
ヘルメットの中で思わず笑ってしまいます。これを「突然変異」というのでしょう。



■車体
1.鉄とアルミの塊である大柄な車体が、BLBのエナジーでぎゅっと凝縮されたような感覚を味わえた。一回りコンパクトに、しかも軽くなった
ようなイメージ。ハンドリングもクイックになり、バイクとしては鈍重な300kgの車体をひらひらと軽快に振り回せる。
2.足回りは最初ごつごつした突き上げがあったが、2時間も走るとなくなった。それどころか・・・前後のサスペンションの動きが良くなり、
しなやかに路面のショックを吸収してくれる。乗り心地も良くなった!
3.バンク時の安定感が増してコーナーリング性能が高まった。何年も前にチューンチップその他の製品をフレーム各所に貼り付けて
車体剛性アップを試みたときには、バランスが崩れたためか直進性が強過ぎて曲がらない「立ちの強い」バイクになってしまったことがあった。
今回のBLBでは「バランスを保ったまま車体全体の剛性が上がる」、というまさに理想的な結果になった。
4.自分が一番感動したのは、持病であった高速コーナーでの「ウォブル」が完全に消えたこと!レールの上を走るようなピタっと安定した
コーナーリングをハーレーで味わえるとは!!!ただしこれは社外のスタビライザーとの相乗効果による。

◆ウォブルについて
・ハーレービッグツインのラバーマウントモデルはエンジンブロック後端に後輪を保持するスイングアームのピボットがある。振動を吸収する
ためのラバーマウントによりエンジンが動くため、スイングアームがエンジンと一緒に不規則に動いてしまうという致命的欠陥(?)がある。
つまりエンジンのマウントラバーが第3の歓迎されざるサスペンションとなって後輪に予期せぬ動きをさせてしまうのだ。
・私のダイナにはエンジンマウント部2箇所にスタビライザーを取り付けてあり、主に前後と左右の動きを制限することでスイングアームピボット
位置を安定させ、車体のウォブルを軽減している。このスタビライザーにより、曲がりくねった高速道路でのウォブルの問題は9割がた解決していた。
ただ1点、コーナーでスロットルを閉じなければならない状況でエンブレがかかった際に、まだ若干のウォブルが出ていた。
・BLB (X-Dimension) を追加して1週間後の走行では、3桁のスピードでコーナーリング中にスロットルを全閉にしても一切ウォブルが発生しなかった。
高速コーナーで車体が更に安定し、きれいにレールの上をトレースするごとく、まったく安心して走ることができた。
・取り付け2ヶ月後、再びウォブルが出始めた。各部をチェックしたところリアショックのへたりが原因と判断、オーバーホールに出したら段付磨耗の
ためシリンダー交換となった。BLBを取り付ける前のようにウォブルがつきものの状態なら、ショックのへたりにも気づかなかったと思う。ショックの
OH後は、再び安定したコーナーリングができるようになった。

■エンジン
・エンジンはボアxストロークやシリンダーヘッドは変えていないものの、ピストン、カム、バルブスプリング、キャブレター、イグニッションモジュール、
コイル等を高性能を得るための社外部品に換えてチューンしてある。
・BLB (X-Dimension) による効果は車体ほど即効性はなかったものの、じわじわとエンジンを改質していった模様。とにかく低速からトルクが
もりもりと湧きあがり、かつ回転上昇がものすごくスムーズで速くなった。中速域強化用のカムシャフトを使っているにもかかわらず、本来の
レッドゾーンである5200rpmを超えて現在設定してあるレブリミットの6500rpmまで一気に吹け上がってしまう。信じられないくらい元気良く回る
エンジンになってしまった!もともと低中回転域を中心に強化してきたつもりで、こんな子に育てたつもりはまったくない。BLBによる突然変異
としか考えられない!
・後日ハーレーディーラーのメカニック氏に試乗してもらったところ、ノーマルヘッドのエボエンジンとは思えない速さに、楽しくて笑いがこらえら
れない様子。こんなに回るエボはめったにないらしい。いや〜、BLBって人を笑顔にしてくれるんですねぇ。
・エボらしい3拍子のアイドリングと重厚な低中速のクルージング感覚を残しながら、ひとたびスロットルをひねればストックの新型エンジンをも
凌駕する豪快な加速が楽しめる。そしてBLBで戦闘力を高めた車体に支えられて、交通の流れをリードするスピードでどこまでも巡航できる。
ついつい飛ばしたくなるのを我慢するのが大変!